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12)ヒトの労働価値を尊重できる経済システムの構築を
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経済効率化謝意と21世紀の生き方
●経済効率化社会と貧富の拡大 どう見ても景気が良いという雰囲気は街になく、「不景気ですね」と言う会話があたり前の毎日。多くの企業は人件費の削減をしなければならず、リストラに追い込まれて、思うように職につけない人の数は増加するばかりです。
不景気って何でしょう? モノが売れない、サービスの要求がないなど、要するにお金が回らない状況。
モノが売れなければますます企業はリストラせざるを得なくなり、リストラされた人々が増えればますますモノは売れなくなります。これを悪循環と言います。
誰が考えたってすぐに判りそうなことなのですが、何の解決策も見い出せないまま事態は悪くなる一方です。総理大臣をはじめとして優秀な頭脳が集まっているはずの政府や、経済学者達からも良い経済政策が出てきません。
なぜでしょうか? それは物事の基本を忘れて、経済論からのみ問題解決策を見いだそうとしているところに問題が潜んでいるのです。以前にもお伝えしたように、地球は閉鎖空間です。モノが右肩上がりに進むのにも限度がある、ということを理解していないことに問題があるのです。閉鎖空間における富の奪い合い、つまり経済戦争をしているだけなのです。
実態経済(モノの物流やサービスにおける金銭のやり取り)では富の奪い合いが目に見える経済活動ですが、これに加え金融経済(ヘッジファンドに始まる通貨の売買や株取引など、実体経済の約200倍の資金が世界中をめまぐるしく流れている)の影響が、実態経済に与える影響は計り知れません。
富を効率的に追うと、自然にそれらにかける経費の削減を誰でも考えます。例として、ダイコン一本作るのに大勢の労力はかけられない、もっと効率的に作れないものだろうかと考える、これがヒトが持つ経済的思考です。なるべく効率的にという考え方です。
ヒトは社会的動物です。群れて生きています。お互いに自分の役割、つまり仕事を持って相手にモノをサービスして生きています。
経済活動がそれほど発達していなかった時代においては、物々交換と言う方法でお互いの生活を支え合って社会生活を営んでいました。物々交換するモノも自分もしくは家族単位で作ったり採取したものが中心でした。この時代には、不景気なんていう言葉すらありませんでした。
お互いの労働価値にあまり差がなかったからです。富の搾取も偏りも存在しなかったのです。以後、モノの流通に便利な役割を持つ通貨が多く使われるようになってくると、自然に貧富の差を生み出す経済戦争、つまり経済活動が盛んになり、ヒトの間に階級が生じ、ヒトの労働価値にも大きな差が出てくるようになりました。それらに加え、コンピューターをはじめ機械の発達によって、ヒトの労働価値はますます下がっています。
ヒトがいらなくなってきています。ゆえに差別化も当然に発生し、電脳社会にうまく対応できるヒトが主に優遇されます。よって富の偏りも進みます。
分譲マンションの一室が18億円と言う価格にもかかわらず8千件以上の問い合わせがあったという報道の一方、多くの流通業界ではモノの売れ行きが不振を極め、低価格路線が必然的に中心となりデフレ経済に陥っています。富の偏り現象、貧富の差の拡大です。
●大量生産オートメ化とヒトの労働価値の低下 生活に要するモノのほとんどは、ヒトの手で作れます。大量生産しなければならないモノは少ないのです。膨大なエネルギーを消費する大量生産システムは、必要最小限にとどめるべきです。
経営の効率化、生産の効率を高めるためのオートメーション化が進み、ヒトがヒトを大切にできない経済構造になってきたのです。世界中が不安な時代に突入している今こそ、ヒトがヒトの労働価値を尊重できるような経済システムの構築が必要なのです。そうすれば、不景気なんて起こりようがありません。
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